☆☆☆ 第14回中映協映像コンテスト ☆☆☆

 
株式会社CBCクリエイション
制作企画部 難波将司

この度は、すばらしい賞を本当にありがとうございます。シビアなテーマにも関わらず、カメラの前でその心の内を包み隠さず語ってくれた出演者の皆さまの勇気に敬意と感謝の気持ちを表したいと思います。さらに、番組のためにご協力いただいた名古屋のLGBTの当事者の方々にも心から感謝申し上げます。

「性同一性障害の人で、手術をして、戸籍を変更し、近々結婚する人がいる」。
そう紹介してもらい、名駅の喫茶店で初めてお会いしたのが出演者の1人、有矢さんでした。3年前の春のことです。

番組では、結婚して3年たった彼とその奥さまの今、そしてさらに3人の方たちの今を、半年間取材させていただきました。病院に同行させてもらったり、ご自宅までお邪魔したり。初恋の相手は男の子だったのか、それとも女の子だったのか?トイレはどうしていたのか?初めて生理があった時は?などなどの質問にも、ありのままを話していただき、その上、モザイクなしでそのまま放送したいというお願いにも、OKを出していただきました。

番組には、名古屋のLGBTの人たちにも大勢出演していただきました。
取材にご協力いただいた全ての人たちの声を入れ込むには、48分という時間は、とても足りませんでしたが、せめてその思いは精一杯伝えよう、そう考えた結果が「ボーダー 心のままに生きる『性』」です。

この番組をご覧いただいたことにより、誰にも相談できず、今も悩んでいる当事者の方々の背中をそっと押してあげられたら・・・。
そして、この番組が「多様」で「ボーダーレス」な世の中について、皆さまに少しでも考えていただく、きっかけになれば・・・、そう願っております。
今回の受賞をきっかけに、これからもより良い番組作りに励んでいきたいと思います。

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