《番組部門》

『決断〜企業を動かす『言葉』〜 改革の10年 ポッカ復活への道』

海BCクリエイション
制作1部  柴山直輝

 このたびは、中映協映像コンテスト〜番組部門〜大賞に選出していただき、関係者の皆様に深く御礼申し上げます。

 今回制作にあたって、つくづく感じさせられたことがありました。それは「タイムリーで話題のネタ」を盛り込めるか否かが、番組の出来を大きく左右するということでした。「決断」は、企業がビジネスの世界で勝ち抜くために何をしてきたのか、またそのときのトップが何を決断してきたのか!ということに注目した番組です。カギを握っていたのは、取材対象であるポッカコーポレーションの社長がこれから何を「決断」するのかでした。とはいえ、番組にあわせて何かを決断してくれるなんてことはありえない。番組をどのようにまとめるのか、悩んでいたところにビッグニュースが飛び込んできたのです。

 放送まで1ヶ月余りと迫ったある日、サッポロホールディングスとポッカが、経営統合することを発表しました。記者会見場には、マスコミ関係者200人以上が詰め掛けていました。ほとんどの記事はサッポロが主体のニュースで、サッポロがポッカを飲み込むとの論調でした。そこで私は、ポッカサイドから見た経営統合がどのようになるのかということに視点を置いて番組をまとめることにしたのです。そこには、ポッカがさらに大きなステージで活躍することを目指した社長の「決断」があったのです。もしこの話題が無かったら、番組はどうなっただろうかと。

 また番組では、企業を「生物」としてとらえていました。企業は生き残るためにどのように進化するのか・・・。また進化しなければ生き残れない・・・。そんな現実を目の当たりにして改めて考えさせられました。番組制作に携わる自分も常に進化していかなければ、生き残れないと。



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