☆☆☆ 第15回中映協映像コンテスト ☆☆☆

 
テレビ愛知グループ 株式会社アイプロ
制作部長 和田 仁

 今回初めて番組部門に出品させていただき大賞受賞の栄誉に預かったことは、本当にうれしく名誉なことだと感じています。

この番組は、テレビ愛知制作の4K番組の第二弾として、愛知県稲沢市にある「国府宮」の奇祭「はだか祭」を高精細な4K映像で撮影することをテーマに制作を進めました。国府宮のはだか祭りは、毎年、ニュースの中継などにも取り上げられる有名なお祭りです。誰もが知っている、この祭りのどの部分にフォーカスをあて、今まで見たことがないような映像を見せることが出来るのか?企画・構成段階で担当ディレクターやカメラマンと、その部分に一番こだわりました。

地上波では、放送できない4K映像ですが、一般で使われているデジタルビデオカメラやドローン、ウェアラブルカメラなど、4Kの機材は多く普及しています。迫力のある映像を見せるため、こういった民生の機材も積極的に使用することにしました。はだか男が揉み合うシーンでは、本来の4Kカメラに加えデジタルビデオカメラ、GOPROなど7台のカメラを使用しました。

また、神社や神男経験者で構成された鉄鉾会の協力を得て、特別に儺追殿(なおいでん)にも4K小型カメラを持ったディレクターが入ることが出来ました。
誰も見たことがない映像を4Kで収録したいというスタッフ全員の熱意が伝わったのではないかと考えています。

 今年で1251回目を迎え、一度も途絶えることがなく続けられた、はだか祭り。この祭り本来の意味にも迫ろうと、神社に特別にお願いして、神男が背負う「土餅」(ありとあらゆる罪穢をつきこんだ餅)の撮影にも成功しました。
実は、祭りの厄払いの大元がこの黒い餅であることを紹介した番組は、これまでにはなかったのではないでしょうか。知っていそうで知らないことに迫ろうというスタッフの思いが番組全体の映像作りに生かされたのではないかと思います。

最後になりましたが、私たちの愚直な番組作りに対して、ご理解いただいた映像コンテストの関係者の皆様に感謝いたします。



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