《CM部門》

『読売新聞群馬CM 「マトリョーシカ」篇・「コサックダンス」篇』

株式会社 シースリーフィルム名古屋支社
チーフプロデユーサー 近藤努


              
この度は、CM部門大賞にご選出頂きありがとうございます。
受賞の報告を受けた時、やはりCMは「いい企画」との出会いがすべてだと感じました。
私が初めて、マトリョーシカの企画を拝見した時、直感的に「いける」と思い、 それと同時に、シンプルなメッセージだからこそ「はずせない」とも思いました。 いい企画。それはプロデューサーに無言のプレッシャーをかけてくる。この企画はまさに、そんな企画だったと記憶しております。

制作過程で特に注意したのは、伝統工芸品をデジタルで描いたら台無しになるので、 手作り感たっぷりの超アナログCMを目指すことにしました。
そして、ディレクターと何度もテストを重ねた結果、全てのマトリョーシカにテグスを 仕込み、歌のタイミングに合わせて引き上げるという古典的な収録方法を選択すること にしました。
撮影中にテグスが抜けたり、2つ同時に動いてしまったりと様々な苦労はありましたが、 仕上がった作品は、狙い通りのアナログ感がいい雰囲気をかもし出していると思います。 手作りCMには、デジタルでは再現できない「ぬくもり」がある。そうですよね。

いい機会を与えてくださった読売新聞の皆様や、マザーゲートの柳井さん、 素敵な企画を考えて頂いたCD兼プランナーの都築さん、 いい雰囲気のマトリョーシカを制作してくれたデザイナーの高島さん、金子さん、 わずか6畳たらずの部屋で素敵なアングルを切ってくれたカメラマンの佐野さん、 足の踏み場もない現場で、素敵なライティングをしてくれたライトマンの大崎さん、 どことなく無国籍で不思議な音楽を制作してくれた音楽ディレクターの服部さん、 そして、お母様の大切な金魚の出演交渉をしてくれたディレクターの良隆くんに感謝を しつつ、受賞の言葉と代えさせて頂きたいと思います。
皆様、どうもありがとうございました。

また今年も、いい作品を作っていきましょう。




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