《デジタルコンテンツ部門》
経済産業省コンテンツ活用型地域振興事業 
ピュアジャパンコンテンツ「ジャパン繊維産業の逆襲」
(株)名古屋テレビ映像 報道制作本部
佐藤 大介

 アナログからデジタルへ。移行期にある今、制作したこのコンテンツは地域のものづくり産業を 活性化するものとして、1分から5分という短い尺数のコンテンツをインターネットや街頭ビジョン、電車の中の掲示板などあらゆるメディアで視聴できるように制作した。デジタルコンテンツであるのだがCGなどは一切使わず、ものづくりにこだわる熱い人々の姿を美しく描いた。

 私はある番組で、地方に埋もれた昔からある名産品、特産品を世に送り出そうと「サムライ」という全く新しいデザインを入れて全国へと発信するプロジェクトを撮影した。これまでの名産品のイメージを全く覆すものに方向転換する。昔から名産品を作り続けてきた職人たちも、はじめは戸惑ったという。このプロジェクトを立ち上げたリーダーは言う。

「どんなに有名なものであろうと昔から培ってきた伝統技術だけではダメ。職人技を生かしながらも、常に新しいものに取り組んでいかなくてはいけない。技術だけではなく革新が必要だ。」

 私たち映像制作者にも、同じことがいえると感じた。これまで様々な社会を取材、撮影し、あらゆる情報や映像制作におけるノウハウを蓄積してきた。映像を撮影、制作するという「技術」を生かしながらも、テレビの他あらゆる媒体に発信していく「革新」にも取り組んでいかなくてはいけないのだ。

 アナログからデジタルへ、社会が着々と進んでいる。映像業界も「デジタル」への革新が急務だ。しかし私たちがこれまでに培ってきた「アナログ」的な職人技は決して捨てるものではないと思う。


【戻る】